よくある雑記帳

質問箱への回答の具体化版、育成論に起こすほどではないor育成論の形式に反する考察を雑に投げていきます。

BSアロー考察

ゴツメアローの亡霊を引きずっていけ

エースバーンより速くて物理に強いポケモン…そう、ファイアローじゃな!

今回は、物理受け(の補助)を意識したファイアローを考察していこうと思う。

物理受けアローと言えば第6世代で活躍していたゴツメアローを連想する方が多いだろう。あの型が活躍していた理由としては、高い素早さと特性「はやてのつばさ」が挙げられ、技「はねやすめ」や「おにび」を上から使うことで耐久を維持できたことが大きいだろう。また、ファイアローはその他のアタッカー型との判別が行動し始めるまで確定的に明らかにならず、更には、Zワザダイマックス技のような非接触高火力技が、今ほど流行っていなかったことも追い風となって、非常に環境に合った性能をしていたというのも、流行の原因だったと言えよう。

さて、では第8世代のダイマックス環境でファイアローを物理受けの補助を重視する型で用いることに、どのような意義があるのかということから、以下に述べていこうと思う。

①採用理由

「『おにび』を使えるポケモン」且つ「エースバーンに弱点をつかれない」に当てはまるポケモンの中では、素早さ種族値が最も高い。

 …現在ガラル地方において解禁されているポケモンのうち、「おにび」を覚えられるポケモンを、素早さ種族値の高い順に並べると以下のようになる。

  142:ドラパルト

  135:ガラルヒヒダルマ(ダルマモード)

  130:ミュウツー

  126:ファイアロー

  125:マーシャドー

  117:エンニュート

 ドラパルトは悪タイプの技によってエースバーンの弱点を突かれてしまい、ヒヒダルマはダルマモードになってから受けを行うのが現実的とは言えない。ミュウツーはランクマッチでは使用できないポケモンであるため、上記の条件を満たすポケモンファイアローになる。尚、マーシャドーはランクマッチで使用できず、エンニュートではエースバーンに抜かれてしまうため、速さを求めればファイアロー以外の選択肢は無くなる。(ただし、ドラパルトは耐久振りしてダイマックスすることでエースバーンの「ダイアーク」を耐えられるため、単純にエースバーンに有利なポケモンを採用しようとすればドラパルトも十分に候補に挙がる。)

 「速さを求めずとも受けが成立し『おにび』を覚えられるポケモンを採用すればいいのでは?」という疑問があるのは尤もだが、現環境で物理アタッカーのポケモンは頗る多いため、比較的消耗しがちになることが多いのも事実であり、そうである以上「上から回復」や「上から火力カット」が行える点は十分に採用理由たり得るように思う。また、タイプについて言えば、エースバーン相手に限らず、悪タイプで弱点をつかれない点は対ゴリランダーなどにも活きると言える。尤も、肝心のエースバーンについては「タイプの変わったエースバーンと対面出来たら『おにび』が刺さって美味いよ」くらいのものなので、あくまで「エースバーン対策として」の採用ではなく、汎用的な「物理受け(の補助)」として捉えて欲しいところではあるが……。

 以上、素早さとタイプの個性をもって採用理由とする。

努力値・立ち回り

採用理由に足る素早さを確保したうえで、できるだけ物理耐久に振りたいため、努力値は以下のようになる。

性格:おくびょう

努力値:44-0-252-0-0-212

実数値:159-*-123-94-89-190

技:おにび・はねやすめ・オーバーヒート・ニトロチャージ

特性:ほのおのからだ

持ち物:あつぞこブーツorゴツゴツメットorたべのこし

・最速エースバーン抜き

・防御ぶっぱ(物理耐久指数を重視するためHPではなく防御)

・余りHP(そのまま余りを振ると偶数になるため、8だけ素早さに上乗せ)

基本的には、物理相手に上から「おにび」を使い、火力を削って「はねやすめ」で耐え続ける。火傷のみでの突破には時間がかかりすぎるため、「オーバーヒート」で削り足しを図る。6世代のゴツメアローと異なり、そのまま受け切って突破しようとする型というより、火力とHPを削ってから後続を繰り出していく「物理受け(の補助)」型(クッションに近い?)であることや、ダイマックス技に対して「ゴツゴツメット」のメリットが無いことを踏まえ、持ち物はどちらかというと「ステルスロック」対策に「あつぞこブーツ」を推奨する。覚えている飛行技が「はねやすめ」のみであるため、HP満タンのときにのみ発動する「はやてのつばさ」にメリットが無いので、特性は「ほのおのからだ」でよい

ニトロチャージ」の採用理由としては、「ダイジェット」を使用して素早さを積んだエースバーンにある程度素早さで対抗するためである。使う機会は他3つと比べて圧倒的に少ないが、相手の見せた隙に上手く合わせられると安定感が頗る増す。

リベロ」でタイプが変わったエースバーンには「おにび」が効くため、ダイマックスを枯らすことも期待して火傷を狙うため、エースバーン以上の素早さは確保したい。

本記事はポケ徹育成論ではないので、上のようなざっくりした役割の説明のみにとどめておく。

尚、「たべのこし」採用なら60-0-244-0-0-204振りのほうが効率が良い。

ダイホロウを許すな

③ダメ計

受け側はすべて上で述べた型のファイアローとする。火傷込みの数値ではないが、単純に2分の1で計算すればおおよその数字は出せるため、割愛する。

A特化ゴリランダー(こだわりハチマキ)の「はたきおとす」

36.4~43.3%⇒持ち物ありでも火傷込みで余裕で受かる。

A特化ドラパルトの「ドラゴンアロー」

54.0~65.4%⇒「ラムのみ」じゃなければ火傷込みで受かる。積む前に後続に任せたい。

A252エースバーン(いのちのたま)(リベロ)の「ダイジェット」

83.6~98.1%⇒火傷込みで二発受かるので、2ターン目には「ニトロチャージ」が堅い。

A252ミミッキュ(いのちのたま)の「シャドークロー」

37.7~45.2%⇒火傷込みで「かげうち」も怖くなくなる。

A252連撃ウーラオスの「すいりゅうれんだ」

83.0~101.8%⇒火傷込みでほぼ受け切れる。ダイマされたら「おにび」後に退く。

A252一撃ウーラオスの「あんこくきょうだ」

42.1~50.9%⇒火傷込みで余裕あり。構成如何でダイマされても枯らしにかかれるか。

 

*本記事はあくまで筆者の見解を示したものであり、ランクバトルにおける今後の展望を予言したり、対戦における実績を保証したりするものではありません。